【映画】ウォッチメンの感想 ※ネタバレあり
ヒーロー映画の衝撃作品、【ウォッチメン】を鑑賞しましたので感想を書きたいと思います。
本編の内容のネタバレを含みますのでお気を付けください。
王道とはちょっと外れたヒーロー劇
アメリカ合衆国にはヒーローがいた。マスクと衣装を纏い超人的な身体能力を持ったヒーロー達が。彼らはいつしか団結し「ミニッツメン」という組織を起こすまでになる。ミニッツメンは第二次世界大戦で大活躍し一躍有名、時の人となった。・・・時は流れ、彼らも引退し第二世代「ウォッチメン」が結成されたが、ニクソン大統領により彼らの自警団行為を禁止する条例である
キーン条約を制定され若くして引退を余儀なくされる。
彼らは道を違えそれぞれの生活を送っていたが、「ミニッツメン」、「ウォッチメン」と全世代を生きた唯一のヒーロー【コメディアン】が突如として殺害された。
この物語はそこから始まる・・・。
正義とは
この映画に出てくるヒーロー達は一致団結しているわけではないです。
それぞれ異なった正義感、価値観を持っています。
MERVELの「アベンジャーズ」のように共通の敵がいればいいのですが、現実はそんな
都合のいいヴィランはいません。
一応オジマンディアスがヴィラン(黒幕)という扱いでしたが・・・
結局は彼の思惑通りになりましたね。
誰が正義なのかはわからず、すっきりしない終わりになりました。
ですが本来はそういうものなのでしょう。
もし世界に超人(Dr.マンハッタン)がいたら?
Drマンハッタンはあの世界において唯一の超人です。
現在、未来、過去を同時に見通し
量子を自在に操ることができるため瞬間移動、物質変換、分解なんて自由自在です。
全知全能とは言いませんがそれに近い存在ではあります。
そんな彼ですが、元は人間です。超越しても人間の頃の記憶もあります。
この映画ではそんな超人に対する人類、逆に人類に対する超人の態度も描かれています。
核兵器をも凌ぐ彼は世界的には兵器として扱われていました。アメリカは強力な切り札として、他国は最悪の兵器・・・現実はこんなものなのでしょうね。しかしオジマンディアスの思惑によって
【英雄】から【国家を超えた人類共通の敵(ヴィラン)】とされてしまいます。
元々ジュピター以外の人類に関心がなかったマンハッタンは自分がヴィランになることで
人類の平和につながると悟り、この銀河系を出ていく決心をするのですが・・・
僕にとっては悲しすぎました。
やはり抑止力のない力は【憧れの対象】ではなく【畏怖の対象】になってしまうのでしょうか。
ロールシャッハは報われない?
正義のために法を犯すダークヒーロの立ち位置だった【ロールシャッハ】が
僕は一番ヒーローらしく感情移入できました。
悪に対する執着はちょっと異常ですが・・・。
最期は偽りによって保たれようとしていた平和を許せなくオジマンディアスや
マンハッタンを敵に回し、無力のため散ってしまいましたが
彼の残した手記によってその事も公に出てしまうことでしょう。
死んだ後も、彼は自分の正義を貫けたのでしょう。
他のヒーロー達にもそれぞれストーリーがある
この映画は色んなヒーローにスポットライトが当たっていて
非常に内容が濃いものとなっています。
一度観ただけでは足りず、二度、三度見返すこともできますね。
ヒーロー映画が好きな方には是非観てもらいたいです。